テーマ:淮海路

【第六十夜】 哀しみのエトランゼ

淮海路と茂名南路の交差点、国泰電影院(キャセイ)のはす向かいに「老大昌」という洋菓子屋があった。しかし前世紀最期の年の上海再訪では、そこはデパートに変わってしまっていた。 「老大昌」の洋菓子はしかしフランス菓子ではなく、例によってロシア風なのであった。そのころの洋風はすなわちロシア風の代名詞であった。おそらく「中」ソ蜜月時代にフラ…
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【第五十六夜】 茂名南路の明かり

わたしが上海にいたころ、もっともよく出かけたのは南京東路と茂名南路だった。前者は和平飯店があり、後者には錦江飯店があるからだ。 シナ語で「飯店」とはホテルのことであるが、わたしは文字通り「飯を食う店」として利用していた。 そのころはまだ食糧配給切符「糧票」というものがあった。つまり食糧が充分ではなく配給制なのであった。ゆ…
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